ぼちぼち日録

老後は如何に

2023年01月26日

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二十年来お世話になっているD先生のご自宅に新年のご挨拶に伺った。

 

先生には春風社時代、何冊も本をださせていただき、今も原稿を依頼している。

 

ご主人が亡くなられてから小高い丘の上で一人暮らしだ。コンクリートの階段が玄関まで15段ある。

 

『この前はごめんなさいね。お粗末なおもてなしをしてしまって』

『今日はいろいろ作ってみたので召し上がって』

テーブルいっぱいにお料理が並べられて、アルコールと一緒にいただいて、もうお腹一杯!

 

わたしにとって気がかりは先生のご健康である。

80代とは思えないほどお元気でPCを使いこなし、週に一度は仕事にお出かけになり、毎日ご近所にラジオ体操に行かれているとか。

 

が、わたしを含め、明日はどうなるか分からないのが身体のこと。

緊急連絡先を見せていただいた。お子様たちの電話番号が書いてある。それをわたしは書き写した。

わたしが一番近い所に住んでいる。

『先生、何かあったらわたしにご連絡ください。すぐ駆けつけますから』

D先生はうん。うん。とうなずかれた。

 

わたしの80代はこうはいかないだろう。

我が強く面倒くさがりで、孤独のうちに老後を迎える気がする。

 

窓の向こう、新幹線がゆるく通り過ぎるのが見えた。