今話題の「PERFECT DAYS」を日比谷シネマシャンテで観た。
主演の役所広司がカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞したこともあってか、平日14時45分の館内は満員だった。
公衆トイレの掃除夫の日常を描いた作品。
友人もいない、身内もいなさそうな一人暮らし。代わり映えしない日常が淡々と続く。
後半にやっと身内との絡み、スナックのママ、その元夫との出会いなどで彩がそえられる。
それにしても地味な地味な作品である。
観ながら、脚本家、監督はラストをいったいどう描くかが気になっていた。
夕暮れ時、車を運転する役所広司のアップが続く。
その表情は主題の「パーフェクトデイズ」を物語っているようだった。
穏やかな、ただ生きることに感謝する、見事な顔だった。
私たちはなんと多くのものを望みながら、ストレスを抱えていることか。