ぼちぼち日録

宗くん

2024年07月03日

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いまいちばん会いたい人、会って楽しい人は宗くんだ。

 

宗くんは隣町に住んでいて2、3週間に一度、市川の我が家に父親(甥)と一緒に遊びにくる。

 

生まれた時から成長の変化を見ているが、興味が尽きない。

今は小学6年生になり、背は私を追い越している。

 

夕食を一緒にたべ、ひとしきり皆でおしゃべりをした後、私はiPadで映画を見始め、宗くんはゲームをやり始める。

途中で気がつく。

もっと宗くんと時間を共有しなければ。

 

「最近本を読んでる?」

「うん……」

「何か面白い本あった?」

「じゅうねんや!」

「何それ? どんな字を書くの?」

「10年に屋根の屋」

「へぇー。どんな風に面白いの?」

「……」

「オバちゃんが最近読んですっごく面白い物語があって……読んでみて!」

(『野バラ』を手渡す。)

「うん」

 

宗くんはすぐ読み終えた。

 

「どうだった?」

「うん……」

「なんかよかったでしょ?」

「うん。なんかよかった」

 

『十年屋』を読んでみようと思う。