外は春のあらし。
一日中狭い台所でゴハンを作って、洗い物ばかりしている。
花粉症と天候不順のため身体の調子もいまいちだ。
あ〜あ! イライラが募ってくる。
斉藤和義の「やさしくなりたい」が口からでてくる。
♪愛なき時代に生きてるわけじゃない
手を繋ぎたい やさしくなりたい♪
* * *
子供のころ、台所は屋根のない外にあった。
生活用水は井戸からツルベで汲んだ。その後ポンプになり、水道になったのはかなり後である。
お湯が出るようになったのはそのまた後だ。
お湯は贅沢。
長いことそう思ってきた。
キホン普段の洗い物は水を使うが、やさしい気分に浸りたい時はお湯をだす。
両方の手のひらがお湯のやわらかさ、あったかさに包まれて
いっとき癒される。
そう、ワタシの幸せなんてそんなもの。