ぼちぼち日録

東京タワー

2024年05月20日

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それは突然現れる。そして、あっと声がでる。

先日「赤羽橋」という馴染みのない駅に降り立った時も、そんな風に現れた。

 

上京した1960年代、聳え立つ東京タワーを初めてみた。

震えた。

あぁ〜私の新たな人生がここから始まるんだ!

 

1958年に開業されたというそれは雄々しく、時には哀愁を帯びた姿で、

私たちの日常に寄り添うように存在している。

関西に出張した帰りは、新幹線から見える東京タワーに「お帰り!」と声をかけられているような気になる。

 

リリー・フランキーの自伝的著作『東京タワー オカンとボクと時々オトン』は名作である。

彼が炭鉱の町筑豊から上京し、何者でもない時代を経て、何者かになっていくあいだ、

いつも東京タワーが傍にあった……

時にその様は切なく、涙を誘う。

夢を求めて東京にやってきた人々は自分と重ねたにちがいない。

 

今やマルチに活躍しているリリー・フランキーは

どんな気持ちでそれを見上げているのだろう?