ぼちぼち日録

凄まじい出会い

2024年05月28日

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横浜市中央図書館は好きな場所だ。

一般書と学術書のバランスがよい上に、万人に開かれている印象がある。

 

先日も調べ物をしに同処に行った。

2時間ほど過ごし、帰ろうと5階からエレベーターに乗ると、4階である老人が乗ってきた。

途端、悪臭がエレベーター内に籠る。私はその人に集中した。

 

ヨレヨレの破けたシャツとズボン、足は垢だらけ。まるで道端にいるホームレスが場所を変えてそこにいるようだった。

が、思慮深そうな横顔と、手に分厚い本を持っているのが興味を唆る。

 

1階に着いてその年老いた男も外にでた。

 

しばらくして、野毛坂の途中でさっきの老人が現れた。

歩車道の境界に立つ円柱に腰をかけ、弁当らしきものを広げて食べようとしている。

すれ違いざまに見た中身は、何と表してよいか分からないが、胃のなかに入れるようなものには見えなかった。

 

この人はどんな半生を送ってきたのだろう。

そして今はどんな精神で日々を過ごしているのだろう。

 

生きることは凄まじい。