先日、カントの哲学講座に参加した。
カント著/宇都宮芳明訳『永遠平和のために』をテクストにした、計4回の講座である。
講師の福田喜一郎氏(関西哲学会)とは春風社時代『カントとシュンカタテシス論』を作らせていただいた頃からのお付き合い。
私は今回、思い切って初参加した。
参加者は定年退職者ばかり10人ほど。活発な意見が飛び交いながらも、先生の穏やかなお人柄によってか始終和やかな雰囲気だった。
私はテクストの中でも、「永遠平和という見地から見た道徳と政治の不一致」に関心をもった。
人間は進化していると思われるのに、何故戦争という愚かなことを繰り返すのだろうか?
終了後、いきつけのレストランで参加者と懇親を深める。
隣の人に「会社を退職する年齢になってもカントを勉強するとは凄いですね」と話しかけたら、「学生時代は哲学の勉強を避けて怠けていたので」とかえってきた。
それにしても現役世代が一人もいないのは寂しい。
哲学、思想は生きることと直結しているのだから、時間ができてから学ぶよりも、忙しい日々を送っている現役世代にこそ学んで欲しい。
とは思いつつ、私も今頃になって講座に参加しているのだけれど。
福田先生と私たちゼミ生は、講座後もLINEで意見交換を深めている。
「哲学をより身近に」と切望しておられるのだろうと、頭が下がる思いだ。
